まず全てを忘れ、熟睡。
翌朝起きて、白紙の状態で昨夜の自己作品を見直してみる。第三者の観客の立場に立ち、厳しい目で鑑賞、自分へ駄目出し。
このようなプレビュー・修正(リテイク)を数回続けます。徹夜したまま何度も見ても意味がありません。一回ぐっすり寝る=リセットする、というのが大きなポイント。(※1)
また自分のパソコンモニターだけでなく、お茶の間にあるテレビなどをはじめ、様々なハード・環境・場所・条件で再生してみて、その違いを把握・理解、そして記憶しておきます。
どうしても気になる点を、時間の許す限り直します。。(それまでのバージョンのバックアップを取る事も忘れずに)
これを行なうには、少なくとも締め切りの1日前までには完成させる必要があります。
実際に上映される現地会場に赴き、事前に映写テストを行なう。
予期していなかった様々な問題点が見えてくるはず。これを励行する事で、当日のトラブルの多くは事前に解決する事ができます。映画・映像の有料試写は勿論、重役を招いた社内試写・プレゼン等にとっても重要です。
自分の作品が正しく上映されるか確認、音の大きさ、色彩、明るさ、アスペクト比などをチェック。特に「音」は、その会場(教室)の四方八方に立ってみて、どの位置においても適正音量が聞けるフェーダー位置をあらかじめ覚えておきます。観客の人数や気象条件などによって音の伝わり方も変化するので要注意。
大きいスクリーンに映したとき問題(色彩・解像度)がないかのチェックは、本編制作前に短い尺で撮影テスト兼映写テスト用のデモを作っておくと便利です。
近年はパソコン+プロジェクターによるデータ上映が急速に増えてきました。
余分なアイコン等がスクリーンに映らないように注意。最低でも「頭」に「黒味(ブラックビデオ)」を入れておきましょう。有料上映でなければ、カラーバー+1Kを入れておくのも有効。
せっかく素晴しい作品でも、自分達の意図が正しく第三者に伝わなかったら、頑張った意味が半減してしまいます。
(※1)作曲家の方も、より客観的な推敲を行なうために、この方法をよく利用しているそうです。深夜に書いたラブレターは、翌朝見たらとんでもない内容だった、という話は有名ですね。