介護でいくら金があってもぜんぜん足りないので、いくつかの市民団体をやめようかとたびたび思うが、やはりどれも存続しなければならない組織と思い、しかたなく継続している。消費税をなくす会もそのひとつだ。
ただ、この会報には、たった1ページだけ、古い日本の徴税の歴史が綴られている。地方在住の個人の郷土史研究家(故人)の近親者を通じての資料提供で、たいへん貴重なものである。実は、この連載が、昨年作った「雉も鳴かずば」におおいに役立った。NHK的な勝者賛美の歴史・郷土史は多く見受けられるが、私が作品を作る時もっとも必要とする、貧民部落の詳細や弱者・庶民側の視点による文献はなかなか見つからない。図書館では近年除籍されているような気もするし、かといって国会図書館にいちいち行く気力もない。このたった1ページのために、反消費税の会報の購読を続けている。